輪島・重蔵神社様の仮本殿に、Code for Historyの名前を奉納していただきました
2024年元日。新しい年の幕開けを祝う人々が帰省や旅行で多く行き交うその日に、能登半島は未曽有の地震に襲われました。大地の隆起や海岸線の後退、集落の孤立、さらにその後の豪雨被害なども重なり、地域は大きな試練に直面しました。
筆者自身、阪神淡路大震災では2年間現地でボランティア活動に携わり、東日本大震災ではITによる支援プロダクトづくりに関わってきました。今回も現地で力になりたい思いは強くありましたが、年齢を重ねた今では当時のようにすぐに駆けつけることは難しく、代わりに別のかたちでの支援を考えてきました。
能登の人々にとって心の支えであり、地域の絆を確かめ合う場となるのは、曳山祭やキリコ祭といった伝統の祭礼です。これらを守り継ごうと、輪島の重蔵神社様(公式サイト)が立ち上げたクラウドファンディング「能登半島地震|輪島の心、伝統を守りたい。曳山祭・キリコ祭の復興へ」に、Code for Historyとして参加しました。
このたびクラウドファンディングの一段落として、支援者の名前がお祓いを受け、仮本殿に奉納されました(お知らせ、重蔵神社ニュース)。その中に、私たち Code for History の名前も記していただいています。
まだ私たちは能登に直接足を運ぶことはできていません。しかし、Maplat の活動を通じて、古地図やイラストマップといった人々の思い出を未来へとつなぐ仕組みを提供してきました。近いうちに、そうした技術を能登の復興や地域の記憶の継承に役立てていければと考えています。
また震災から半年が経った頃、能登で議論となった「現地ボランティアの是非」を題材に、地理系同人誌「地理交流広場」に小論を寄稿しました。行政と民間ボランティアの役割、そして人口減少時代の新しい支援のあり方を考える内容です。このたび、その全文を公開しましたので、あわせてご紹介します。
👉 能登地震であらためて考えるボランティアの役割と未来
能登の伝統と暮らしを未来につなぐために、私たちも歩みを続けていきたいと思います。
※以下のアイキャッチ用画像は重蔵神社様よりご提供いただきました。ありがとうございます。
